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【連載】「酒・ひと話 第3回」(読売新聞 日曜日版 2009年10月18日)

恩人の形見 モノ書きとピアノ弾きを兼ねる私の仕事部屋はふたつあり、ピアノの部屋にはワインがころがっているし、書斎には日本酒がころがっている。意図したわけではないが、なんとなくそうなってしまう。 デスクの上には、酒盃もころ…

【連載】「酒・ひと話 第2回」(読売新聞 日曜日版 2009年10月11日)

文士と酒 父方の祖父は青柳瑞穂というフランス文学者である。モーパッサンの翻訳などでわずかに名が残っているが、骨董蒐集家としての方が記憶されているかもしれない。彼は、井伏鱒二率いる「阿佐ヶ谷会」に、私が今も住む家を会場とし…

【連載】「酒・ひと話 第1回」(読売新聞 日曜日版 2009年10月4日)

ヴェルディ風サブちゃん いったいあの晩はどれだけ飲んだのだろう。 『音楽になったエドガー・アラン・ポー』というコンサートで、企画・制作から演奏までかかわった。 今年生誕200年を迎えるポーのテキストに想を得た音楽を演奏し…

4回連載・パートナー 第3回(みずほ情報総研 広報誌 NAVIS 2009年8月)

天使のピアノ 天使のピアノをご存じだろうか? 日本初の知的障害児施設・滝乃川学園に所蔵されている、日本最古級のアップライトピアノである。 学園の創設者夫人・石井筆子がお輿入れの際にもってきたもので、前面に天使像のレリーフ…

【連載】「ふるさとで弾くピアノ 第1回」(神戸新聞松方ホール WAVE 2009年夏)

かやぶき屋根のコンサート こちらをクリックしてご覧ください。【PDF】

4回連載・パートナー 第2回(みずほ情報総研 広報誌 NAVIS 2009年3月)

ヤマハとカワイ さきごろ、あいついでヤマハとカワイのグランド・ピアノを弾く機会があった。いうまでもなく、日本の誇る二大ピアノ・メーカーである。 カワイのプレスティージ・モデル、Shigeru=Kawaiを演奏したのは、名…

4回連載・パートナー 第3回(みずほ情報総研 広報誌 NAVIS 2009年3月)

スタインウェイ 自分の楽器を持ち歩くことができるヴァイオリニストやフルー ティストと違って、ピアニストはホールに備えつけの楽器を弾かなければならない。 リハーサルのためにステージに出しいくと、調整をすませた大きなピアノが…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花(終)」(華道 2004年12月号)

アンデルセン『ある母親の物語』 アンデルセンの『ある母親の物語』は、読むたびに涙してしまう。ある冬の夜、幼い坊やの看病をしていた母親のもとに、死神が訪れる。彼は、母親がちょっとうとうとしたすきに坊やを連れ去った。 必死に…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 11」(華道 2004年11月号)

ジョン・キーツ「イザベラ あるいは、バジルの鉢」 ジェルメーヌ・タイユフェール(一八九二~一九八三)は、フランス六人組ただ一人の女性作曲家である。「狂乱の二十年代」のモダン・ガールで、ヴァイオリニストのジャック・ティボー…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 10」(華道 2004年10月号)

サン=テクジュペリ「星の王子さま」 サン=テクジュペリの『星の王子さま』のバラのエピソードには、世界中の人がしんみりさせられたに違いない。 王子さまは星に一輪のバラの花を残してきた。手のかかるバラだった。自分の美しさを鼻…

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