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【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第33回 アンドレ・ラプラント」(音遊人 2020年冬号)
基本的に七十歳以上のピアニストを集中して聴いてきてつくづく考えるのは、コンクールとのかかわりである。高い趣味をもった貴族や上流階級のサロンに出入りしてデビューのきっかけをつかんだ時代とは違い、現在ではより民主的なコンクー…
【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第32回 マルタ・アルゲリッチ」(音遊人 2020年秋号)
二〇二〇年六月二十七日朝、フェイスブックでいきなり衝撃の動画が飛び込んできた。なんと、マルタ・アルゲリッチがソロでショパン『ピアノ・ソナタ第三番』を弾いているのだ。 収録は二日前でハンブルクのコンサートホール、ライスハレ…
【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第31回 ピーター・ゼルキン」(音遊人 2020年夏号)
二〇一七年八月一日、すみだトリフォニーホールでピーター・ゼルキンの弾くバッハ『ゴルトベルク変奏曲』を聴いた。 前年、オペラシティが主催する「没後二十年武満徹オーケストラ・コンサート」に招かれ、自身が世界初演した『夢の引用…
【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第30回 ダニエル・バレンボイム」(音遊人 2020年春号)
二〇一九年十一月一日、パリのフィルハーモニー・ホールでバレンボイムの弾くベートーヴェンのソナタを聴いた。 二〇二〇年の生誕二百五十年に向けて連続演奏会の第六夜。「運命の動機」を使った第五番で開始し、同じく「運命の動機」が…
【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第29回 ルドルフ・ブッフビンダー」(音遊人 2019年冬号)
一九四六年生まれのブッフビンダーは、モーツァルト、ハイドン、ブラームスなどドイヅ・オーストリア系の作品を得意とする正統派ピアニ一ストだ。中でもベートーヴェンには定評があり、ザルツブルク音楽祭で史上はじめてソナタの全曲演奏…
【連載】「このごろ通信 「耳のための劇」に浸る 」(毎日新聞 2019年9月9日付夕刊)
作曲家・ピアニストの高橋悠治さんは、最初に詩人になりたいと思ったというだけあって、言葉を伴う作品に名作が多い。「カ・ミ・サ・マ」で始まる「パレスチナの子どもの神さまへのてがみ」、矢川澄子さんの詩による「だるまさん千字文」…
【連載】「このごろ通信 望月遊馬の詩の調べ 」(毎日新聞 2019年9月2日付夕刊)
詩人の望月遊馬(もちづきゆま)をご存知だろうか。2006年に18歳で現代詩手帖賞を受賞した若手だ。 私も少し前までは知らなかったのだが、つい先ごろ上梓(じょうし)した第4詩集「もうあの森へはいかない」を送っていただい…
【連載】「このごろ通信 十人十色の開拓者たち 」(毎日新聞 2019年8月26日付夕刊)
今年は梅雨が長かったので、夏が始まったばかりだと思っていたらもう秋が目の前。急いで仕事をしてしまわなければ。 暑いのが好きで、窓の外で太陽がかっと燃えていると、やる気が出る。例年は秋に本やCDが出るので、レコード会社…
【連載】「このごろ通信 音と言葉をつなぐ難業 」(毎日新聞 2019年8月19日付夕刊)
最近、一般大学の催しに出演することも多い。昨年は青山学院大文学部の比較芸術学会で、ピアノを弾きながら記念講演をさせていただいたし、名古屋外国語大でも、創立30周年記念事業の一環としてレクチャーコンサート。学外のお客さま…
【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第28回 アンヌ・ケフェレック」(音遊人 2019年秋号)
しっかりした様式感を保ちながら、決して頭でっかちになることなく、ペダルもたっぷり使い、人間的な魅力に溢れている。 舩木篤也によるプログラム・ノートには、この日演奏する三人の作曲家についてのケフェレックの言葉が引用されてい…


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- 「香淳皇后ゆかりのピアノ 100年の歴史を積み重ね、音色よみがえる」(産経新聞 2020年9月4日付)
- 【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第31回 ピーター・ゼルキン」(音遊人 2020年夏号)
- 安川加壽子が所蔵したブリュートナーを聴くコンサート(ムジカノーヴァ 2020年4月号)