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【連載】「花々の想い…メルヘンと花 3」(華道 2004年3月号)

ゲーテ・詩 モーツァルト・曲「すみれ」 「すみれが一輪、背をかがめてひっそりと野に咲いていて、それはとてもかわいらしいものでした」(木村能里子訳) ゲーテの詩によるモーツァルトの歌曲「すみれ」は、こんな一節にふさわしい、…

【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第5回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 2004年2/3月号)

プログラムエッセイ 倒錯の愛 ひと口に〈倒錯の愛〉といっても、いろいろある。ワーグナー『ワルキューレ』のジ ークムントとジークリンデは、双子の兄妹間の近親相姦。彼がヒントを得たといわれリヒャルト・シュトラウスの『エレクト…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 2」(華道 2004年2月号)

レ・ミ・ド・グールモン 「白木蓮」 早春、まだ新芽が出る前に白木蓮が咲き誇っているさまを見ると、羽根を休めている白鳥の群れを思い浮かべる。やや黄色みを帯びた乳白色。つややかで肉厚の花弁。 しかし、この花は寒さに弱い。晩霜…

【リレー連載】「ラスト・ソナタへの誘い」第1小節(音楽現代 2004年1月)

一九一七年、つまり、ドビュッシーの死の前年に書かれた『ヴァイオリンとピアノのためのソナタ』は、文字通り彼の白鳥の歌である。二年前に直腸癌の宣告を受けた彼は、第一次世界大戦のさなか、精神的にも肉体的にも極限状態にあった。『…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 1」(華道 2004年1月号)

マルシャーク「森は生きている」 英名はスノードロップ(雪の雫)。雪の間から顔をのぞかせる。 アダムとイヴが楽園から追放されるとき、たまたま雪が降っていた。悲しむイヴを見た天使は、冬かすぎれば春が来るからとなぐさめ、舞い落…

新メルド日記
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