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【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第7回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 2004年5月号)
プログラムエッセイ 法悦の愛 「法悦」という言葉は、なかなかに両義的である。辞書をひくと、「仏の道を聴いて起こるこの上ない喜び。転じて一般に、うっとりするような喜び。エクスタシー」と書かれている。仏の道ときいて連想される…
【書評】金原ひとみ 著「蛇にピアス」(サンデー毎日 2004年2月29日号)
最近、若い作家の小説が、どんどん遠くなる感じがしていた。トシのせいかとも思ったが、「蛇ピ」はぴたっときた。なぜだろう。 理由は二つ、三つかな、ある。ひとつは、文章がきれいだということ。流れとリズムがいいのと、その場にすっ…
【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第6回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 プログラムエッセイ5 2004年4月号)
〈官能の愛〉 「”エロティック”な音楽など存在しない」と主張するのは、アメリカの作家・評論家コリン・ウィルソンである。「エロティシズムを生み出すのは聴き手の想像力の役目だ」 詳しくは大脳生理学の助けでも借りるしかないが、…
【特集】「私の枕頭の書」(文学界 2004年6月号)
リヒテルの耳 ベッドで『リヒテル』(B・モンサンジョン)をぱらぱらめくっていたら、こんなくだりにぶつかった。 一九七一年二月某日。シューマン『ピアノ四重奏曲変ホ長調』作品七七。演奏はパレナン弦楽四重奏団とピエール・バルビ…
【連載】「花々の想い…メルヘンと花 4」(華道 2004年4月号)
アレクサンドル・デュマ「黒いチューリップ」 二十世紀初頭のパリで活躍したエリック・サティのピアノ曲に、「童話音楽の献立表」という組曲がある。2曲目は、「チューリップの小っちゃな王女さまが何んて仰言ってるか知っる?」。長い…
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