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【追悼記事】「中村紘子さんの思い出」ショパン 2016年11月号

拙書『ショパン・コンクール最高峰の舞台を読み解く』(中公新書)を執筆するにあたり、中村紘子さんにぜひお話をうかがいたいと思いつつ、ご病気の報に躊躇しているうちに計報が届けられた。 中村さんには『チャイコフスキー・コンクー…

「現役ピアニストが語る大ピアニスト サンソン・フランソワ」ショパン 2016年9月号

サンソン・フランソワ(1924-1970) Samson François サンソン・フランソワのデビュー盤は、1947年9月に78回転のレコードのために録音したラヴェル『スカルボ』である。このレコードが同年3月に録音し…

中村紘子さんを悼む

世界を意識 教育にも熱 中村紘子さんの訃報に接し、がくぜんとしている。病のため何回か公演を休止したが、この4月には東京交響楽団とモーツァルト「ピアノ協奏曲第24番」を演奏。再び活発な活動が展開されるものとばかり思っていた…

【書評】テディ・パパブラミ 『ひとりヴァイオリンをめぐるフーガ』(藤原書店)

恐怖政治から逃れ演奏 テディ・パパヴラミ著 山内由紀子訳 フランスを拠点に活躍するアルバニアのヴァイオリニスト、テディ・パパゥラミが自らの半生をつづった書。著者は文学者としての顔ももつ。喚起力豊かな文章で、祖父のドドや謎…

「私のモーツァルト2」パンチ 2008年12月

六歳の時からピアノを弾いてますから、いろいろとモーツァルトの曲には触れてるんです。最初のモーツァルト体験かどうかは分かりませんが、子ども用のソナチネアルバムにあった、モーツァルトのニ長調のロンドが印象に残っていますね。 …

「モーツァルトをチェンバロ、ハンマーフリューゲル、ピアノで弾き分けたピュイグ=ロジェ先生」(ムジカノーヴァ 1986年6月号)

日本ピアノ教育連盟第2回全国研究大会・前夜祭にて インタビュー・青柳いづみこ 東京芸術大学の招きで来日されてから六年半、演奏に教育に……と八面六臂の大活躍をなさっていらっしゃるピュイグ=ロジェ先生に、日本ピアノ教育連盟の…

「ラフォルグ抄」(2009年 文藝春秋)

一冊の書によって影響を受けたことは、なかったような気がする。 私と本とのかかわりは、おそらく次のようなものだろう。ごく幼いうちに「私」というものは確立され、ただ、その「私」が「私」のままで生きようとするとさまざまなシーン…

「ドビュッシーのお引っ越し」(レッスンの友 1996年8月号)

*ドビュッシーの住居の変遷 青柳いづみこ ドビュッシーが生まれたのは、サン・ジェルマン・アン・レイという、パリ近郊の町です。両親は、瀬戸物業を営んでいました。ドビュッシーの生家は現在ドビュッシー博物館になっていますが、実…

「はじめてサティを弾く 教える 十九世紀末の時代をよむ」(レッスンの友 1997年)

エリック・サティとその時代 青柳いづみこ(あおやぎ・いづみこ ピアニスト) 一八六六年に生まれたサティは、ドビュッシーの四歳年少、時代的には世紀末の作曲家にはいります。 けれども、この人は無名時代が長く、作品が世に出たの…

「本の虫日記」(論座 2007年3月号)

◎1月8日クラシックのピアノを弾きながら文章を書くという二重生活を送っていると、かぎりなく思考が相対的になり、無意識のうちにあらゆるものを比較している自分に気づく。 たとえば、書評とコンサート評。本は何度でも読み返せるが…

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