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国際的な視野に立って〜安川加壽子記念コンクール(日本ピアノ教育連盟会報2016年冬号)

開催が延期されていた第8回安川加壽子記念コンクールが2016年6月、実施の運びとなったのは誠に喜ばしいことである。 この機会に、連盟の初代会長でいらした安川加壽子先生のことと、先生のお名前を冠したコンクールの意義などにつ…

作曲家プロコフィエフが歩いた奈良公園(朝日新聞 2016年2月27日朝刊)

名曲に日本の影響はあったか 東京都杉並区荻窪の閑静な住宅街の一角に、大田黒公園がある。イチョウ並木を進むと庭園が現れ、右手に洋風の記念館が立つ。音楽評論の草分け、大田黒元雄(1893〜1979)の旧宅だ。昭和に入って当地…

パールセンターのタイムトリップ(あさがや楽 2016年2月11日)

長期の海外滞在から戻ってきたとき、演奏旅行を終えて帰宅したとき、玄関に荷物を置くと、まず阿佐ヶ谷の商店街を歩く。ふっと疲れがとれ、気持ちがやすらぐ。 南口の青梅街道寄りに住んでいるので、中杉通りに出て、パールセンターの中…

【連載】「3つのアラベスク—宮城道雄とドビュッシーをめぐる随筆(終) 第三回 水に憑かれた作曲家」(宮城会会報224号 2016年1月号)

宮城道雄の作品表をみると、水にちなんだ作品がとても多く、ついついドビュッシーを連想する。 名作『春の海』(一九二九)は、正月中旬に皇居でとりおこなわれる歌会始の御題「海辺巖」にもとづき、かつて訪れた瀬戸内海の島々を思い浮…

ふれあい歳時記「冬の入試」(ふれあい 冬号)

東京藝術大学付属高校の入試は、一月末だったように記憶している。 唯一の国立の音楽高校。全校生徒が百二十人で、募集は一学年一クラスの四十人。専攻別に人員枠があり、作曲科は二〜三名、ピアノとヴァイオリンは十名前後。ヴィオラと…

「ショパン・コンクールを沸かせた”アジア系”と”ティーンエイジャー”」(中央公論 2016年1月号)

五年に一度、音楽の”ワールドカップ” 二〇一五年十月、ポーランド・ワルシャワで三週間にわたって開催された第一七回フレデリック・ショパン国際ピアノコンクールは、韓国のチョ・ソンジンの優勝で幕を閉じた。私は、四月におこなわれ…

「こんまり流『ときめき片づけ方』を試してみたら」(婦人公論 2015年12月8日号)

【連載】「青柳いづみこの指先でおしゃべり(終)ショパン・コンクール私見」(ぶらあぼ 2015年12月号)

第17回ショパン・コンクールも韓国のチョ・ソンジンの優勝で幕を閉じた。 日本からは小林愛実がファイナリストとなり、入賞は逃したものの10年ぶりの快挙だった。 優勝したチョ・ソンジンは王道を行く選曲で、全ラウンドを通じて完…

【連載】「青柳いづみこの指先でおしゃべり 第14回 “神秘のピアニスト”の来日公演」(ぶらあぼ 2015年11月号)

ピアノ弾きとモノ書きを兼ねていると、ときどき滑稽な事態に陥る。 その昔、二期会が上演するドビュッシーのオペラ《ペレアスとメリザンド》のプログラムに執筆したことがある。編集人は、今は二期会21で敏腕マネージャーとして活躍し…

【連載】「青柳いづみこの指先でおしゃべり 第13回 大田黒元雄の「ピアノの夕べ」のこと」(ぶらあぼ 2015年10月号)

大田黒元雄(おおたぐろ・もとお)(1893〜1979)の名をきいたことのある人は、よほどの音楽通だろう。 日本の音楽評論の草分けだが、戦後はNHKラジオ『話の泉』に出演したぐらいで、東京都杉並区荻窪の広大な邸宅(現大田黒…

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