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【書評】米原万里 著「真昼の星空」(週刊現代 2003年11月1日号)

目に見える現実の裏に控える   もう一つの真実をえぐり出す 米原万里さんは一九五〇年生まれ。私も同年だからわかるのだが、微妙な年代だ。 子供のころは、まだ戦後をひきずっていた。それから突然宅地開発がはじまり、皇太子ご成婚…

【書評】藁科れい 著「永遠と1日」(幻冬舎 星星峡 2003年10月号)

『脱脂粉乳』世代におすすめの一冊 大学一年の娘から「無駄に若い」と言われる私は、たぶん死ぬまでこどものままのような気がする。私だけではない、多くの演奏家仲間やピアノの先生たちもそうだ。みんな本音で生きていて、お箸がころが…

【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第1回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 2003年10月号)

プログラムエッセイ 立ちのぼる愛 音楽は「愛」そのものだ、と思うことがある。母性愛、異性愛、友愛、師弟愛・・・。愛に言葉はいらないっていうじゃないですか。ドビュッシーは言った。「言葉がとだえたところから音楽がはじまる」。…

【書評】小川洋子 著「博士の愛した数式」(サンデー毎日 2003年9月21日号)

80分で消える記憶だから 原稿の依頼が来ると、壁にはりつけることにしている。原稿だけではない。コンサートの招待、雑誌の切抜き、貸衣装の即売会。そうしないと、あっという間に机上のトロイ遺跡に埋もれてしまう。 本書の「博士」…

【DVD視聴記】「ベネデッティ・ミケランジェリ 伝説のルガーノ・リサイタル1981」(ムジカノーヴァ 2003年9月号)

抑制の仮面からにじみ出る抒情、即興性、ロマンティシズム ベネデッティ・ミケランジェリ伝説のルガーノ・リサイタル1981 DVD視聴記 (BMGファンハウス9月25日発売) ミケランジェリは孤高のピアニストと言われる。完璧…

【巻末エッセイ】「黄金仮面」(光文社文庫 江戸川乱歩全集 第7巻)

異邦人(又ハ:気持ち悪いもの大好き) 昔から、気持ち悪いものが好きだった。母と一緒に買い物に行くと、漢方薬のショーウィンドーの前で動かなかったという。サルの頭の黒焼、乾燥イモリ、マムシの焼酎漬け。 本業のドビュッシー研究…

【書評・特選人物評伝】クリストファー・W・A・シュピルマン 著「シュピルマンの時計」(週刊現代 2003年9月18日号)

生き残ったことを責め続けた「戦場のピアニスト」のその後 映画「戦場のピアニスト」で記憶に新しいウワディスワフ・シュピルマンのその後を、長男の目から描いた作品である。ポーランド音楽界の重鎮として恵まれた後半生を送ったシュピ…

【読書日記】「なぜそんなに痩せたいの?─「美人」になりたい女の社会心理学」(日刊現代 2003年7月31日)

7月×日 取材でパリに行ったら、御馳走つづきですっかり肥ってしまった。帰国後、朝晩200回腹筋をしているが、ウェストが元に戻らない。 不思議なもので、いつもより肥っていると、とても不幸になる。反対に、朝起きて普段はきつい…

「音楽と文学」(慶応義塾大学芸文学会誌「芸文研究」第84号)

音楽と文学── モーリス・ラヴェルとレーモン・ルーセルの場合 文学者と音楽家を比較して論じようとする場合、どちらの側に足場を置くかによって方法論や意味づけも変わってくるだろう。 フランス近代の作曲家モーリス・ラヴェルの音…

【特集・ピアノ音楽の潮流】「近代のピアノ音楽」(レコード芸術 2003年6月号)

青柳いづみこ、ピアニストたちのアプローチを語る テーマ曲ドビュッシー:前奏曲集第1巻 まずドビュッシーのピアノ曲での《前奏曲集第1巻》の位置を簡単にお話しましょう。1909年12月~10年2月にかけて完成された作品ですが…

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