執筆・記事 アーカイブ: 2018年

【連載】メンデルスゾーン「甘い思い出」(なごみ 2018年7月号)

二重唱のように豊かなメロディ メンデルスゾーンの「無言歌集」は、はじめて弾いたロマン派の音楽だった。 子どものころは手が小さいから、ハイドンやモーツァルトなど古典派の作品を課題にいただく。背が低くてペダルが踏めない(昔は…

【連載】フォーレ「言葉なきロマンス」(なごみ 2018年6月号)

貴婦人を魅了した、歌詞なき歌曲 フォーレはパリの上流階級のサロンで活躍した作曲家だった。当時はこんにちほどコンサートがさかんではなく、芸術を愛する貴族の妻、政財界の大物の夫人たちのサロンは、新しい音楽の演奏の場として重要…

【インタビュー】常に「耳に心地よい音楽」を唱えた作曲家ドビュッシーと、パリの芸術家との交友(Webマガジン ONTOMO)

WebマガジンONTOMOにインタビューが掲載されました。ぜひご覧ください。 ドビュッシー没後100年 青柳いづみこ氏にきく 常に「耳に心地よい音楽」を唱えた作曲家ドビュッシーと、パリの芸術家との交友 https://o…

【連載】シューベルト「即興曲」(なごみ 2018年5月号)

小品に連なる陽気と憂愁 シューベルトは泣き笑いの作曲家だと思っている。 わずか三十一歳でこの世を去ったのだから、もちろん悲劇的ではあるのだが、幸福な家庭に育ち、友人に恵まれ、「シューベルティアーデ」という集まりでピアノを…

【連載】シューマン「アラベスク」(なごみ 2018年4月号)

旋律が描く、からくさ模様 攻撃的な「フロレスタン」と夢みる「オイゼビウス」というキャラクターをつくり、自らも二面性に悩まされたロマン派の大作曲家シューマン。「アラベスク」は、「オイゼビウス」が見た夢の象徴のような、不思議…

【書評】『キンノヒマワリ ピアニスト中村紘子の記憶』(産経新聞2018年4月1日朝刊)

キンノヒマワリ ピアニスト中村紘子の記憶 高坂はる香・著(集英社 1700円+税) 評・青柳いづみこ 中村紘子を初めて聴いたのは、音楽評論家、野村光一の自宅だった。目の前で聴くチャイコフスキー『ピアノ協奏曲第1番』は、小…

【対談】交錯する魂 ドビュッシーとプルースト 青柳いづみこ×吉川一義(ふらんす 2018年3月号)

【特集】没後100年ドビュッシーの世紀 1918年3月この世を去った、不世出の大作曲家ドビュッシー。 その後のクラシック音楽に新たな地平を開いた、偉大なる芸術家の足跡をたどります。 ——&#821…

【連載】ベートーヴェン「熱情ソナタ」(なごみ 2018年3月号)

たった三音で作られた壮大な楽曲 ベートーヴェンの「熱情ソナタ」は、回文みたいだと思っている。 ソナタは、男性的な性格の第一主題と女性的な第二主題から成っている。 「熱情ソナタ」の第一楽章は「ドーラ♭ファー」という第一主題…

ハンブルグバレー 2018年公演 プログラム

バレエ『椿姫』 ドラマを紡ぐ、ショパンの音楽 「別れの曲」「革命のエチュード」「雨だれの前奏曲」。ショパンのビアノ曲にはロマンティックなタイトルが多いが、実は作曲家がつけたものではない。ロマン派の作曲にしては珍しく感情を…

【連載】ドビュッシー「ボヘミア風舞曲」(なごみ 2018年2月号)

「ボヘミア風舞曲」は、印象派の巨匠クロード・ドビュッシーが18歳で書いた最初のピアノ曲である。有名な「月の光」のような、響きがゆらぐような作風とは違う。どこか遊園地のジンタを思わせるもの悲しい作品で、跳ねるようなリズムが…

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