執筆・記事 アーカイブ: 2012年

「ドビュッシーの時代 」(文藝春秋 2012年12月号)

一八六二年に生まれ、一九一八年にこの世を去ったフランス近代の作曲家クロード・ドビュッシーは、今年が生誕百五十年に当たる。ブリヂストン美術館で大規模な展覧会が開かれたから、ドビュッシーの名も少しは広まったかもしれない。 し…

【コンサート評】「名画の空間でゆかりの矢代作品を」(音楽の友 2012年12月号)

第128回を迎えた大原美術館ギャラリーコンサートで岡田博美のリサイタルを聴いた。何という贅沢な時間だったことだろう!ピアノは1901年製のべヒシュタイン。ヴィンテージ・ワインにも似た芳醇な音色。ピアノの横には、モネの『積…

【連載】「音楽という言葉—記憶の中にある祖母の庭 (終)」(神戸新聞 2012年12月22日)

モノを書いたりピアノを弾いたりしていると、遠い親戚の方からご連絡をいただくことがある。 つい先日も、神戸在住のピアノ講師の方からHP経由でメッセージをいただいた。亡き祖母は養父市の旧家の一人娘で、家を継ぐために祖父と養子…

「生誕150年ドビュシーの多面性 」(読売新聞 2012年12月21日)

「黒猫」の頽廃的輝き 2012年は、フランス近代の大作曲家クロード・ドビュッシーの生誕150年だった。 ドビュッシーは、『亜麻色の髪の乙女』『月の光』など優美な作品で知られる。もっぱらモネやルノワールなど、印象派の絵画と…

【インタビュー】「ドビュッシーの神秘 」(ムジカノーヴァ 2012年11月号)

発表会やレッスンで弾いて印象に残っている曲最初の発表会で弾いたピエルネ「昔の歌」。ピエルネはドビュッシーのひとつ下でパリ音楽院の同級生である。「昔の歌」は『子供のためのアルバム』の一曲で、ひなびたなつかしい感じの作品だが…

「ショパンの革命に続け! ドビュッシー12の練習曲 」(ショパン 2012年11月号)

12曲からなる練習曲は、ドビュッシー(1862~1918)の最晩年の傑作だ。そこには、ショパンの目指したピアノ技法を継承し、さらにそれを作曲技法にまで転換したドビュッシーの芸術の到達点が刻印されている。 ドビュッシーの《…

「会う食べる飲む、また楽しからずや 」(週刊現代 2012年11月24日)

第八十八回 青柳いづみこさんの巻 ドビュッシーの響きを造るには繊細な耳、繊細な指が必要 素敵な料理とお酒が私の感覚を研ぎ澄ませてくれる ○月×日 8時に起床。朝食と昼食を兼ねてサンドイッチを食べ、午後は目前に控えたドビユ…

「ドビュッシー生誕150年 印象派か象徴派か 」(朝日新聞 2012年11月4日)

東京のブリヂストン美術館で「ドビュッシー、音楽と美術印象派と象徴派のあいだで」が7月から3カ月間開催された。 パリの美術館との共同企画だが、ブリヂストンの所蔵品も展示されているため、より印象派寄りの「印象」がある。 ドビ…

【連載】「音楽という言葉—偏屈なピアニストの繊細さ 」(神戸新聞 2012年9月29日)

今夏、神戸のさる楽器店で、フランスのピアニスト、アンリ・バルダによる講習会が開かれた。 バルダは、神戸新聞松方ホールにも出演しているからご存じの方もいるかもしれない。かの名ピアニスト、マルタ・アルゲリッチと同い年である。…

【ドビュッシー特集】「ドビュッシー ピアノ作品 」(ショパン 2012年9月)

ドビュッシーは、ショパンとリストの遺産をひきつぎ、ピアノの世界に新たな地平を開いた。バッハと18世紀ロココの作曲家を愛し、チェンバロの技法を採り入れつつ、革新的な和声法と旋法性でまったく新しいピアノ技法を編み出した。ペダ…

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