【連載】「PICK UP 春を呼ぶ一枚」(芸術新潮 2014年5月号)

小林沙羅『花のしらべ』(通常版)

日本コロムビア2800円(税別)
青柳いづみこ選・文

シューベルト「野ばら」、モーツァルト「すみれ」をはじめ、花にちなんだ名曲を編んだアルバムである。まさにジャスミンのようにかぐわしい歌唱に聞きほれる。

小林沙羅は東京藝術大学大学院修士課程を経て、ウィーンで研鎭を積んでいるソプラノ歌手。澄んだ歌声と可憐な容姿で新時代のプリマとして期待を集めている。

詩の朗読にも力を入れているだけあって、山田耕筰「からたちの花」など、日本語の美しさに魅せられた。同じ加藤周一の詩に寄せた中田喜直と別宮貞雄「さくら横ちょう」の歌いくらべも見事。サボートするピアノの森島英子の深い表現にも感心した。

最後に小林の作詞・作曲による「えがおの花」が収められている。2013年に風邪を引いて歌えなかったとき、「ずっと考えて来たこと、うまく言葉にできないでいた強い思い」が溢れ出てきたという。純粋な”まごころ”が伝わってくる一曲である。

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