Archive

【連載】シューベルト「即興曲」(なごみ 2018年5月号)

小品に連なる陽気と憂愁 シューベルトは泣き笑いの作曲家だと思っている。 わずか三十一歳でこの世を去ったのだから、もちろん悲劇的ではあるのだが、幸福な家庭に育ち、友人に恵まれ、「シューベルティアーデ」という集まりでピアノを…

【連載】シューマン「アラベスク」(なごみ 2018年4月号)

旋律が描く、からくさ模様 攻撃的な「フロレスタン」と夢みる「オイゼビウス」というキャラクターをつくり、自らも二面性に悩まされたロマン派の大作曲家シューマン。「アラベスク」は、「オイゼビウス」が見た夢の象徴のような、不思議…

【書評】キンノヒマワリ ピアニスト中村紘子の記憶(産経新聞2018年4月1日朝刊)

キンノヒマワリ ピアニスト中村紘子の記憶 高坂はる香・著(集英社 1700円+税) 評・青柳いづみこ 中村紘子を初めて聴いたのは、音楽評論家、野村光一の自宅だった。目の前で聴くチャイコフスキー『ピアノ協奏曲第1番』は、小…

【対談】交錯する魂 ドビュッシーとプルースト 青柳いづみこ×吉川一義(ふらんす 2018年3月号)

【特集】没後100年ドビュッシーの世紀 1918年3月この世を去った、不世出の大作曲家ドビュッシー。 その後のクラシック音楽に新たな地平を開いた、偉大なる芸術家の足跡をたどります。 ——&#821…

【連載】ドビュッシー最後の1年【最終回】(ふらんす 2018年3月号)

終焉 1917年11月1日、つまり死の5か月前、ドビュッシーはまだ作曲の意欲を捨てていなかった。1913年にピアノスコアを完成させた子供のためのバレエ音楽『おもちゃ箱』は第一次世界大戦のためにオーケストレーションが中断さ…

【連載】ベートーヴェン「熱情ソナタ」(なごみ 2018年3月号)

たった三音で作られた壮大な楽曲 ベートーヴェンの「熱情ソナタ」は、回文みたいだと思っている。 ソナタは、男性的な性格の第一主題と女性的な第二主題から成っている。 「熱情ソナタ」の第一楽章は「ドーラ♭ファー」という第一主題…

ハンブルグバレー 2018年公演 プログラム

バレエ『椿姫』 ドラマを紡ぐ、ショパンの音楽 「別れの曲」「革命のエチュード」「雨だれの前奏曲」。ショパンのビアノ曲にはロマンティックなタイトルが多いが、実は作曲家がつけたものではない。ロマン派の作曲にしては珍しく感情を…

【連載】ドビュッシー「ボヘミア風舞曲」(なごみ 2018年2月号)

「ボヘミア風舞曲」は、印象派の巨匠クロード・ドビュッシーが18歳で書いた最初のピアノ曲である。有名な「月の光」のような、響きがゆらぐような作風とは違う。どこか遊園地のジンタを思わせるもの悲しい作品で、跳ねるようなリズムが…

【連載】ドビュッシー最後の1年【11】(ふらんす 2018年2月号)

ヴィクトル・セガレン ドビュッシーが1905年から居を定めた16区の一軒家には、彼の作品を愛する若い演奏家や作曲家、詩人・劇作家たちが訪れることがあった。 ヴァイオリニストのアーサー・ハルトマンは、ヴァイオリンとピアノ用…

【連載】ドビュッシー最後の1年【10】(ふらんす 2018年1月号)

アンドレ・カプレ ドビュッシーの生前も、ポー作品の音楽化は試みられていた。後輩の作曲家フローラン・シュミット(1870−1958)には『アッシャー家の崩壊』の作中詩「幽霊宮殿」にもとづくオーケストラ作品がある。やはり後輩…

新メルド日記
執筆・記事TOP

全記事一覧

執筆・記事のタイトル一覧

カテゴリー

執筆・記事 新着5件

アーカイブ

Top