「ピアノ奏でる 皇室の音色」(東京新聞 2019年5月23日付)

皇室ゆかりの仏エラール社製グランドピアノによる演奏会が7月4日午前10半から、迎賓館赤坂離宮(東京都港区)の「羽衣の間」で開かれる。迎賓館によると、このピアノを用いて一般向けの演奏会が開かれるのは初めて。ピアニストで文筆家の青柳いづみこさんがピアノにまつわる講演と演奏を担当する。(樋口薫)

ピアノは1906(明治39)年製造。東宮御所(現迎賓館赤坂離宮)に置くため宮内省(当時)が購入した。戦後は皇居に置かれたが、74年、赤坂離宮が迎賓館になった際移管された。

演目は、東宮御所が完成した09年に信時潔(のぶとき・きよし)が作曲したピアノ曲「きえゆく星影」のほか、10年にドビュッシーが同じエラール社製ピアノで初演した四つの前奏曲など。青柳さんは「1952年には(来日した仏ピアニストの)コルトーも演奏した歴史的なピアノです。白塗りに唐草模様が描かれ、繊細・優美な音色は古きよき時代を想起させます。王宮の一室のような『羽衣の間』で典雅な音色をお楽しみください」とコメントを寄せた。

演奏会は、7月4日から始まる「朝日の間特別展」を記念して開かれる。
来場者は5月28日までに迎賓館のホームページ(https://www.geihinkan.go.jp/akasaka/visit/)から事前に予約が必要。定員60人で、応募者多数の場合は抽選。演奏会は無料だが、特別展の参観料(二千円、大学生以下は割引あり)が必要。

2019年5月25日 の記事一覧>>

より

新メルド日記
執筆・記事TOP

全記事一覧

執筆・記事のタイトル一覧

カテゴリー

執筆・記事 新着5件

アーカイブ

Top