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【連載】「花々の想い…メルヘンと花 6」(華道 2004年6月号)

「オズの魔法使い」 フランク・ボームの『オズの魔法使い』には、印象的なケシ畑のシーンがある。 カンサスの大草原で育ったドロシーちゃんは、愛犬のトトとともに竜巻で家ごと吹き飛ばされてしまう。降り立ったのはマンチキンの国。頭…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 5」(華道 2004年5月号)

宮澤賢治「貝の火」 宮沢賢治の童話では、「貝の火」が一番好きだった。 鈴蘭の葉や花がしゃりんしゃりん音を立てる野原。子ウサギのホモイは、川で溺れかけたヒバリの子を助けてやったお礼に、不思議な玉をもらう。それはとちの実ほど…

【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第7回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 2004年5月号)

プログラムエッセイ 法悦の愛 「法悦」という言葉は、なかなかに両義的である。辞書をひくと、「仏の道を聴いて起こるこの上ない喜び。転じて一般に、うっとりするような喜び。エクスタシー」と書かれている。仏の道ときいて連想される…

【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第6回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 プログラムエッセイ5 2004年4月号)

〈官能の愛〉 「”エロティック”な音楽など存在しない」と主張するのは、アメリカの作家・評論家コリン・ウィルソンである。「エロティシズムを生み出すのは聴き手の想像力の役目だ」 詳しくは大脳生理学の助けでも借りるしかないが、…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 4」(華道 2004年4月号)

アレクサンドル・デュマ「黒いチューリップ」 二十世紀初頭のパリで活躍したエリック・サティのピアノ曲に、「童話音楽の献立表」という組曲がある。2曲目は、「チューリップの小っちゃな王女さまが何んて仰言ってるか知っる?」。長い…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 3」(華道 2004年3月号)

ゲーテ・詩 モーツァルト・曲「すみれ」 「すみれが一輪、背をかがめてひっそりと野に咲いていて、それはとてもかわいらしいものでした」(木村能里子訳) ゲーテの詩によるモーツァルトの歌曲「すみれ」は、こんな一節にふさわしい、…

【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第5回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 2004年2/3月号)

プログラムエッセイ 倒錯の愛 ひと口に〈倒錯の愛〉といっても、いろいろある。ワーグナー『ワルキューレ』のジ ークムントとジークリンデは、双子の兄妹間の近親相姦。彼がヒントを得たといわれリヒャルト・シュトラウスの『エレクト…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 2」(華道 2004年2月号)

レ・ミ・ド・グールモン 「白木蓮」 早春、まだ新芽が出る前に白木蓮が咲き誇っているさまを見ると、羽根を休めている白鳥の群れを思い浮かべる。やや黄色みを帯びた乳白色。つややかで肉厚の花弁。 しかし、この花は寒さに弱い。晩霜…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 1」(華道 2004年1月号)

マルシャーク「森は生きている」 英名はスノードロップ(雪の雫)。雪の間から顔をのぞかせる。 アダムとイヴが楽園から追放されるとき、たまたま雪が降っていた。悲しむイヴを見た天使は、冬かすぎれば春が来るからとなぐさめ、舞い落…

【連載】「作曲家をめぐる〈愛のかたち〉第4回」(新日本フィルハーモニー交響楽団 2004年1月号)

プログラムエッセイ ワルツの〈愛〉 ワルツ王ヨハン・シュトラウスの伝記作者フランツ・エンドラーは、「ワルツはまだその名前が確定していなかった時期から、すでにひじょうにエネルギッシュで、官能的で、人を刺激し、興奮させる踊り…

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