書評 アーカイブ

【書評】「無邪気と悪魔は紙一重」図書新聞 2002年6月29日 評・雨宮慶子(詩人)

融通無礙な取り組みで語り口も、装いも 出し物によって工夫が凝らされる 比較文学論をはじめ、文学、音楽双方への新しいアプローチの可能性を含んだ実に洒脱でタフな一冊 作家の出自が殊更なヴァリューを持って鑑賞(干渉)に耐えたの…

【書評】「無邪気と悪魔は紙一重」東京新聞 2002年6月9日 評・菊島 大

著者に聞く 清純な女性こそ 男には『災難』の元 「まことに無邪気と悪魔とは紙一重。ひそかに思いあたる方はご用心!」と著者のピアニスト青柳いづみこさんはジャブを入れる。思いあたる男性諸氏は少なくないはず。あの吉行淳之介氏で…

【書評】「無邪気と悪魔は紙一重」毎日新聞 2002年6月2日 評・池内 紀

本と出会う-批評欄 女性の魅力の種明かしにギクリ 本読みの本をめぐるエッセイ集。だが、これを書いた人は、ふだんは本よりも楽譜をにらんでいる。活字よりもピアノの鍵盤にくわしい。 「私は、書店や古書店、図書館など本が並んでい…

【書評】「無邪気と悪魔は紙一重」週刊新潮 2002年5月30日号 評・鶴ヶ谷真一(「パピルス」主宰)

BOOKS OF THE WEEK ファム・ファタルの手練手管 なによりも艶やかな本である。しかも凄みがある。開巻早々に、「太宰治が最後に私の家に来たのは、祖母が青酸カリを飲んで死んだ通夜の日だった。……」とある。 これ…

【書評】「水の音楽」朝日新聞 2001年12月2日 評・堀江敏幸(作家)

音と言葉でつむぐミステリー フランス留学中、著者がクラスレッスンで弾いたラヴェルの「オンディーヌ」を評して、指導教官が「もっと濃艶に歌って」と注文をつけた。ところが彼女は、直感的に「オンディーヌはメリザンドだ」と反発する…

【書評】「水の音楽」週刊朝日 2001年11月2日号 評・坂下裕明(編集者)

週刊図書館 ドビュッシーの演奏家が綴り広げる 音楽、文学、美術を往環する「水の精」の探索 今夏『ジロドゥ戯曲全集』(白水社)が復刊され、『オンディーヌ』を再読するという幸運に恵まれた。この芝居、三十数年前テレビで偶然見た…

【書評】「水の音楽」週刊新潮 2001年11月1日号

フランス音楽を専門とするピアニストにして、師・安川加壽子や祖父・青柳瑞穂の評伝で知られる著者が、『水の音楽』を主題にした音楽の系譜を探るユニークな文化論を挑んだ。 セイレーンやメドゥーサなどに代表される神話上の水の精には…

【書評】「水の音楽」図書新聞 2001年10月27日 評・高宮利行(慶応義塾大学文学部教授・英文学)

大胆な仮設と緻密な論証 ヨーロッパ古今の文学、絵画、音楽 主題を脱領域的、立体的に取り扱えるのは彼女をおいて他にない 本書は、ここ数年間のうちに評論、評伝で数々の賞をとり、またドビュッシーを始めとする3点のCDがいずれも…

【書評】「水の音楽」読売新聞 2001年10月21日 評・川村二郎(文芸評論家)

水にまつわる古来の神話伝承と、それを主題にした音楽と文学作品を網羅した、多彩にして変転常なき水の迷宮の案内記である。中心にあるのは、人間の男を誘惑し破滅させ、時には自らも破滅する、ローレライ、メリュジーヌ、オンディーヌな…

【書評】「水の音楽」毎日新聞 2001年10月21日 評・清水 徹

魅力的な標題である。かすかな音をたてるせせらぎ、絶えまなくわき出る泉、飛び散る噴水、降りしきる雨、そうした「水」のさまざまな姿は音楽といかにもよく合う。 他方で「水」は人間の想像力に大きく働きかけてきた。 ギリシャ神話の…

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