アンリ・バルダ 神秘のピアニスト

アンリ・バルダ 神秘のピアニスト
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19世紀の大演奏家のセンスとテクニックを受け継ぎ、多彩な表現力から多くの演奏家の尊敬を集めるバルダ。その演奏から人物までを凝視し描ききった、著者ならではの渾身の一冊。

目の前の一秒が過ごせない気分、明け方になるとホテルの窓から飛び降りてしまいたくなる気分。表面にはあらわれない内的恐怖と戦うピアニストのプレッシャーを、通常の何百倍も感じてしまうバルダ。…そんなバルダに感応し、彼の才能を愛し、やっかいな性格に困らせられつつもステージをつくってきた日本の関係者たち。(本文より)

よみがえる19世紀の伝統

著者は2005年に、『ピアニストが見たピアニスト』で著名な演奏家六人の演奏を分析し好評を博した。本書では、音楽関係者に高い人気を誇るひとりのピアニストについて、本人と「がっぷり四つ」になり、その人物像から演奏スタイルの背後にあるものまで凝視し書ききっている。

アンリ・バルダは1941年エジプト・カイロ生まれのユダヤ系フランス人。本国では「同世代のピアニストはみな彼を賞賛するのに、その演奏を聴いたことのある人は少ない、神秘のピアニスト」と評された。その演奏の魅力はひとつには、「弾く曲とスタイルによって、何人ものバルダがいる感じ」と著者が語る、多彩な表現力にある。彼はクラシック音楽界の中心地から離れて育ったために、演奏方法の流行にのみこまれず、19世紀の大演奏家たちの流れをくむピアニストから直接教えを受けた。同門の弟子のなかにエドワード・W・サイードがいる(本書にも登場)。

パリ音楽院やエコール・ノルマル音楽院で長年教授をつとめ、H・J・リムなどの指導にあたってきたバルダの、音楽理論や講習会での指導のようすも解説し、評論の読みごたえと、ノンフィクションのスリル、小説の美しさを兼ね備えた長編エッセイ。

目次

プロローグ 二〇一二年七月十二日
I. 二〇〇四年三月
II. 二〇〇三年八月
III. 一九九五年九月
IV. ふたたび二〇〇四年三月
V. 二〇〇七年二月
VI. 二〇〇八年十二月
VII. 二〇一〇年十月
VIII. 二〇一一年五月
IX. 二〇一一年八月
X. 二〇一二年九月
XI. 二〇一二年八月
エピローグ 二〇一二年七月十三日
あとがきにかえて
アンリ・バルダ ディスコグラフィ

発 行 2013年9月5日
著 者 青柳いづみこ
発行所 白水社
ISBN 978-4560083239
体 裁 四六判 264ページ
定 価 本体2200円+税

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