書評 アーカイブ

【書評】「ピアニストは指先で考える」読売新聞 2007年6月13日朝刊

記者が選ぶ 世界的な女性ピアニストの演奏会で、楽屋にもぐり込んだことがある。開演直前、舞台に通じる通路を落ち着きなく歩き回る彼女とばったり目があった。その瞬間、「私はあなたに何をしてあげられるの!」。不安でいっぱいの表情…

【書評】「ピアニストは指先で考える」日本経済新聞 2007年6月13日夕刊 評・井上章一

ショパンのピアノ曲は黒鍵の使用頻度が高い。ディミニッシュコード(減7)のアルペジオがよくつかわれる。指をのばして鍵盤へむかうショパンにはそれが楽だった。中指と薬指の分離にやや難のあったことも、こうした曲づくりにつながった…

【書評】「ピアニストは指先で考える」サンデー毎日 2007年6月3日号 評・川口マーン恵美

美しい響きのために 完璧落ちこぼれピアニストの私ではあるが、若い頃、ある先生に素晴らしい脱力のテクニックを叩き込まれた。当時、音大を受ける生徒は、難解な練習曲を機関銃のようにバリバリ弾いたものだが、その先生はいつもレッス…

【書評】「音楽と文学の対位法」すばる 1月号 評・阿部日奈子

読書日録 『翼のはえた指 評伝安川加寿子』『ピアニストが見たピアニスト』で瞠目した青柳 いづみこの最新刊は『音楽と文学の対位法』。題名通り、音楽と文学とを合わせ鏡のように立てた論考が並んでいる。 第1章モーツァルトでは、…

【書評】「音楽と文学の対位法」音楽の友 2006年12月号 評・山口眞子

本書は著者10冊めにあたる節目の本である。扱われるテーマは長年あたためてきた、という。そこでは、「ステージからの比較”芸塾論”をもくろむ」著者らしい視点から、シューマンとホフマン、ショパンとハイネ…

【書評】「青柳瑞穂の生涯 真贋のあわいに」週刊朝日 2006年12月8日号 評・温水ゆかり

愛でたい文庫 古美術蒐集家にして仏文翻訳家の青柳瑞穂(1899~1971)その祖父をピアニストにして作家の孫娘が描く評伝。01年、日本エッセイストクラブ賞を受賞した労作にして力作、秀作である。 祖父は骨董を肴に酒を飲むと…

【書評】「音楽と文学の対位法」朝日新聞 2006年11月19日 評・巽孝之(慶応大学教授・アメリカ文学)

「楽譜に書けない」芸術の本質へ 「楽譜どおり弾け!」という罵声が強烈な人気まんが『のだめカンタービレ』は、音楽大学を舞台にしたスポ根ふう青春コメディだが、テーマそのものは新しいようで古い。 名ピアニスト青柳いづみこの最新…

【書評】「音楽と文学の対位法」朝日新聞 2006年10月24日夕刊 評・鴻巣友紀子

「文芸3点」より 音楽と文学を論じあわせる試みは多くある。しかし、ピアニスト青柳いづみこの本書がとびぬけてスリリングなのは、だれがだれの影響下にあるといった比較論的考証から解放され、『創作身ぶり』という演奏家ならではの実…

【書評】「ピアニストが見たピアニスト」マンスリーみつびし 2006年2月号 評・川本三郎

華麗な演奏のかげに隠された名演奏家の心の揺れ 私のメディア日記 クラシック音楽のなかでいちばん好きなのはピアノ曲。演奏会では、ピアニストたちの、人間業とは思えない華麗な指の動きと、楽譜をみないで弾く暗譜に圧倒されてしまう…

【書評】「ピアニストが見たピアニスト」文藝春秋 2006年1月号 評・恩田 陸(作家)

今月買った本 第47回 コンサート・ピアニストがこの世にどれくらい存在するのかは知らないが、『ピアニストが見たピアニスト』を読む限り、とてつもなく恐ろしい商売であることは確かである。凄まじい記憶を誇ったリヒテルですら、晩…

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