【書評】「高橋悠治という怪物」(読売新聞2018年12月9日付 書評 記者が選ぶ)

 卓越した腕前を持ちながらクラシック演奏家たることを拒否し、独自の活動を続けてきた孤高の作曲家・ピアニスト高橋悠治。今なお変転を重ねるその軌跡を、ピアニスト・文筆家の著者が丹念に描き出す。
 「自分のしていることは 自分からも隠されている 後になって 意味付けはできるかもしれない でもそれはどこかちがっていて 意味からは何も生まれないし わかってしまったらくりかえせない」
 音楽という魔物に取りつかれた”怪物”は、著者に宛てたメールで、演奏が本来持つ即興性を再現することの難しさを吐露する。これほどの誠実さをもって音楽に奉仕する人はまれだ。
 具体的な演奏分析など、ピアノ連弾で共演した経験を持つ著者ならではの着点が光る。(良)

高橋悠治論
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