演奏と文筆を両立させる希有な存在として注目を集めるピアニスト青柳いづみこが、新エッセイ集『双子座ピアニストは二重人格?』(音楽之友社)の刊行を機に、水害で大きな被害を受けた母方の里、兵庫県養父市への支援を呼びかけるトーク&ライブ。
プログラム
ラモー
鳥のさえずり
ロンドー形式のミュゼット
タンブラーン
ひとつ目巨人たち
めんどり
ショパン
華麗なる大円舞曲OP.18
子犬のワルツOP.64-1
ドビュッシー
月の光(ベルガマスク組曲より)
水の反映
沈める寺 他
日時 | 2005年4月1日(金)19時開演 |
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会場 | ムラマツリサイタルホール |
入場料 | 3,500円 学生3,000円 |
主催 | ハーベストコンサーツ |
主催 | 村松楽器販売(株) ムラマツリサイタルホール新大阪 日本べーゼンドルファー |
ごあいさつ
2004年10月20日、兵庫県を襲った台風は、各地に大きな被害をもたらしました。
テレビなどでは豊岡や出石の模様が繰り返し報道されましたが、実はその他にも深刻な被害を受けた地域がたくさんありました。
なかでも私の母方の里、養父市宿南地区では、全戸の半数近く125棟が床上浸水するなど多大な被害を受け、今なお大きな爪痕を残しています。
20日夕方にはものすごい速さで道路に水が走り、辺り一面が海のようになり、場所によっては水深3メートルにも達したとのこと、住民のみなさんは、二階や屋根の上に避難して不安な一夜をすごされました。
私も、山陰線が復旧した日に宿南地区に参りましたが、このあたりは土壁が多いため、水でさらわれて骨組みだけになっている家もありました。ピアノを習っている子供たちの多くも、浸水のため楽器を失いました。
養父市の前市長様は、全力をあげて復旧に取り組む中、急逝されました。
あまりのことに言葉もなく、ピアノを通じて少しでもお手伝いできたらと思った次第です。
親しみやすいピアノ曲を演奏しながら、私がこよなくあいする宿南地区のこと、江戸中期の民家として養父市の文化財に指定されたかやぶき屋根の家のことなど、お話させていただきたいと存じます。
どうぞ皆様方の温かいお力添えをいただきたく、お願い申し上げます。
青柳いづみこ