<チャレンジ>ラモーで復興支援──ピアニスト・青柳いづみこさん
「昨秋の台風で大きな被害を受けた宿南(兵庫県養父市)を応援したい」。ドビュッシー研究で知られるピアニスト青柳いづみこ(54)が4月1日、大阪市淀川区のムラマツリサイタルホール新大阪で、ラモーの曲などを演奏するチャリティーコンサートを開く。「宿南は母の郷里がある自然豊かな地域。復興途上にあるだけに、世間の目が向く契機になれば」と語る。
チャリティー以外の目的もある。というのも今秋、全曲ラモーのCD発売を予定しており、「録音前に実演を経験したい」思いもあるからだ。ラモーは18世紀フランスを代表する作曲家で、ロココ調のクラブサン(チェンバロ)曲は後世のピアノ曲に影響を与えた。青柳は「ドビュッシーのルーツの1人だけに、本質に迫りたい」と練習に励んでいる。