<推薦>ピアニストの青柳いづみこと高橋悠治が連弾で、20世紀初めのフランス音楽を紹介する。タイトルの通り「フランス6人組」の作品を並べ、そこに彼らの導き手であるサティの曲を加える。音の質感の変化がどの作品でも、その楽しさを喚起する。たとえばミヨーの「ボルドーの祭り」と「モンマルトルの祭」との間にある”重さ”の違い。拍節にスクエアには収まりきらない”揺らぎ”(これは演奏というより記譜に由来する)。はっきりとした発音の”子音”と、豊かな響きの”母音”。特に後者は音域を上下に行き来する際の音色変化がもたらすもので、低音の出し入れに依存する。鍵盤上に手が4本あり、広い音域をカバーするのでその効果が高い。そこには連弾の強みがもろに現れている。(澤谷夏樹)
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