〈ぴーぷる〉ピアノで祈る 養父復興
ピアニストで大阪音楽大学教授の青柳いづみこさんが、昨秋の台風23号で大きな被害を受けた兵庫県養父(やぶ)市のために大阪でチャリティコンサートを開く。養父は母方の出身地。東京育ちの青柳さんにとって、小さい頃から長い休暇ごとに過ごし、幼なじみも多い「心のふるさと」という。
同志宿南(しゅくなみ)地区にある母の実家は茅葺(かやぶ)きで市の文化財。幸い無事だったが、同地区は全戸の半数近くが浸水した。「今も復興の途上でがんばっていることを広く知ってもらいたいんです。それがどれだけ住民を力づけるか。大きな災害続きの中で、忘れられてしまうことが一番こわい」。
コンサートは4月1日午後7時から、新大阪のムラマツリサイタルホール新大阪で。養父の思い出を語りながらフランス音楽を演奏する。養父市からの現状報告もある。(佐藤千晴)