【CD評】「ドビュッシーとパリの詩人たち」(CDジャーナル 2019年4月号)

ドビュッシーをライフワークとする青柳の、作曲家没後100年(2018年)企画に新たな一枚が加わった。”詩人”をテーマに、歌曲(盛田麻央/S)だけでなく、文学を源泉とする器楽曲の4種連弾(高橋悠治/p)を合わせる洒落た切り口。たとえば「ビリティスの3つの歌」は、同じ詩人がルーツの「6つの古代碑銘」とともに(悠治訳による青柳の朗読も)。通常はお楽しみ的な連弾も、この二人にかかると、互いに神経を研ぎ澄ますようなスリリングな緊張感さえ。「牧神の午後への前奏曲」は悠治による新たな編曲。(宮本明)

ドビュッシーとパリの詩人たち
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