「あらゆる芸術は音楽の状態に憧れる」と言ったのはウォルター・ペイターだが,青柳いづみこの音楽を聴くと,その言葉が大いなる逆説であることに気づかされる。青柳自身が語っているように,これらラモーの小品は「プルーストもかくや」の隠喩を含みながら,小気味よく,優美で,率直な印象が耳に残る。新鮮に聴こえるのは,クラヴサン曲をピアノで弾く伝統のためなのか。これもまた逆説的である。ドビュッシーと青柳が,ラモーを好むのはとても納得がいく。実にフランス的だからである。聴き手はCDを手にした瞬間からその世界観に引き込まれることだろう。
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