本盤は、異国の風景や伝承が色とりどりのハーモニーで描かれるイベール「物語」をピアニスト・文筆家の青柳いづみこが軽やかに奏でて幕を開ける。言葉やイメージと音楽が素晴らしく結びついたとき、音の色彩の密度がさらに濃く、そして輝きを放って聴こえてくるということが改めてよくわかる。特にミヨーの「ボヴァリー夫人のアルバム」が素晴らしい。青柳の言葉を繊細に扱う朗読に、高橋悠治の静かで硬質ながら、そっとあたたかさが伝わる演奏が結びつくことで、次々と色鮮やかな映像が浮かんでくる感覚を味わえた。”表現”の新たな可能性と感動に出会ったような気がする。
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