【関連記事】「音楽になったエドガー・アラン・ポー ドビュッシー〈アッシャー家の崩壊〉をめぐって」読売新聞 2009年9月22日朝刊

ドビュッシーの未完オペラ上演

台本まで手がけた作曲家の熱意を味わってほしい! ピアニストで文筆家の青柳いづみこさんが、24日午後7時から東京・浜離宮朝日ホールで、ドビュッシーの未刊のオペラ『アッシャー家の崩壊』を自らのピアノ伴奏、コンサート形式で上演する。

エドガー・アラン・ポーの同名の小説に基づくオペラは、「音楽と文学、それぞれの想像力の出会いから生まれた点が興味深く、ぜひ挑戦したかった」という。20世紀初めに音楽語法の革新を目指したドビュッシーは、異常な心理を描いた文学作品に強い興味を持ち、青年時代からゴシック・ホラーのはしりとも言えるこの短編のオペラ化に取り組んでいたという。「古典的な物語の枠組みを使って、近代人の苦悩を表現しよう」と、晩年に至るまで推敲を重ねたが作曲は難航、ついに完成に至らなかった。

未完の部分に補筆した約1時間の作品は、めったに演奏されることがなく、日本での上演は今回が27年ぶり、ようやく2度めとなる。「今年はポーの生誕200年。これを機に知られざるドビュッ シーの一面に光を当てたい」 演奏だけでなく、文筆活動もドビュッシー研究から評伝まで幅広い青柳さんは、近著『6本指のゴルトベルク』(岩波書店)で先日、 講談社エッセイ賞を受賞した。

「音楽と文学、2つの世界を自由に 行き来するのは楽しい」 当日はドビュッシーの室内楽作品からの抜粋の他、唐時代の作曲家 カプレの室内楽作品なども演奏される。出演は森朱美、鎌田直純、 根岸一郎、和田ひでき(以上声楽)、早川りさこ(ハープ)、クァルテット・エクセルシオ。

ドビュッシー〈アッシャー家の崩壊〉をめぐって
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