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青柳いづみこのメルド日記

2001年10月26日/女の水、男の水
  今日は10月26日。本とCDの「水の音楽」が発売されて、ほぼ一カ月たった。
反響はどうか?
売れているのは、CDである。「レコード芸術」がいち早く紹介記事を書いてくれたこともあって、レコード店からの注文があいつぎ、最初プレスした枚数を軽く超えてしまってあわててリプレスしたらしく、私の手元に届くのが10日ほど遅れた。今も毎日2ケタの注文があり、クラシックの「アーチストもの」という、何百枚しか売れないので有名なセクションにしては、順調なすべり出しという。

新聞や雑誌などで露出しているのは本の方である。読売新聞、毎日新聞、週刊朝日、週刊新潮・・・メジャーなところに次々と書評が載った。しかし、本屋さんではあまり売れていないという。原因は、タイトルに「音楽」とついているので、音楽書の棚に置かれてしまうことらしい。音楽はもとより、文学・美術・文化人類学・女性論といろんな分野に話題がまたがっている本なので、一般の音楽ファンにはなじみにくいところがあるかもしれない。本屋さんでも分類に困るのだろう。

本とCDを同時発売にした最初の目的は、書く私と弾く私のイメージをドッキングさせることだった。たとえば、本屋さんにCDも置いてもらう。レコード店で本も売ってもらう。ところが、実際に営業サイドでミーティングをしたところ、流通の関係で全く話はかみあわず、結局店舗展開でのタイアップは実現しなかった。

このようにもくろみはずれも多かったけれど、嬉しいこともあった。美術評論家の河村錠一郎先生や慶応大学教授の高宮利行先生、文芸評論家の川村二郎先生など、何人かの「水」フリークの方々が好意的な評を寄せて下さった。尊敬する作家の川上弘美さんもお便り下さったし、「海曜日の女たち」というステキな詩集を出されたばかりの詩人阿部日奈子さんも、内容に鋭く切り込んだ感想を送って下さった。音楽ミステリー「死の泉」の著者皆川博子さんは、私が献本する前に店頭で本をみて買って下さったらしいし、やはり「水」に関する著作の多いフランス文学者山田登世子さんも、わざわざ出版社に注文して下さったという。

この他、インタビューして下さった大阪の某新聞社学芸部、東京の某新聞社文化部の女性記者はじめ、今回の本は、どちらかというと女性読者の反応の方がいい。私が水の精にかこつけて分類した「出かけていく女」「網をはる女」「ひきずりこむ女」「何もしない女」などの女性像についても、それそれご自分の身にあてはめて、私はどれかしら?
などと楽しんで読んで下さっているようだった。
対して男性陣は?  すっかりCDにはまってしまい、「圧倒されました」とか、毎日聴いています、とか、何回も繰り返して聴いています、とか感想を書いてきて下さった方が多かった。

これって面白い現象だと思いません?


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