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【書評】ピアニスト・文筆家、青柳いづみこが読む『ぼくの死体をよろしくたのむ』川上弘美著(産経新聞 2017年4月16日)

喪失にまつわる人模様を なんでもペアで買う癖、というエッセーを書いたことがある。セーターやTシャツ、パジャマや靴下、スカーフやショール、そして指輪。 どうしてそうなるのか、うまく分析できない。使って傷むのが嫌なので、スペ…

【書評】テディ・パパブラミ 『ひとりヴァイオリンをめぐるフーガ』(藤原書店)

恐怖政治から逃れ演奏 テディ・パパヴラミ著 山内由紀子訳 フランスを拠点に活躍するアルバニアのヴァイオリニスト、テディ・パパゥラミが自らの半生をつづった書。著者は文学者としての顔ももつ。喚起力豊かな文章で、祖父のドドや謎…

【書評インタビュー】「いまこそ読みたい『この2冊』」(サライ 2016年6月号)

豊富な資料と新解釈に満ちた、偉大なふたりの音楽家の評伝 (編集部聞き書き) 『モーツァルト最後の四年 栄光への門出』 クリストフ・ヴォルフ著 礒山雅(いそやまただし)訳 春秋社(03・3255・9611)2500円 推薦…

【コンサート評】「ダン・タイ・ソン めくるめくリズムの一夜」(ショパン2015年1月号)

ダン・タイ・ソン ピアノ・リサイタル 2014年11月27日 紀尾井ホール 文・青柳いづみこ(ピアニスト)  ダン・タイソンといえばショパンの抒情的な演奏で知られるが、この日はリズムの魅力に酔った一夜だった。シューマン《…

【書評】「2014 私の3冊」(東京新聞2014年12月28日)

1.『私の方丈記』(三木卓著・河出書房新社) 2.『物数寄考—骨董と葛藤』(松原知生著・平凡社) 3.『ピアノを弾く哲学者』(フランソワ・ヌーデルマン著、橘明美訳・太田出版) 1.今年の座右の書。鴨長明『方丈記』の現代訳…

【書評】「フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか 他」(毎日新聞2014年7月13日)

「フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか」浦久俊彦著 新潮新書 778円 「アルフレッド・コルトー」ベルナール・ガヴォティ著 遠山一行、徳田陽彦訳 白水社 「ピアニストが語る!」チャオ・ユアンブー著 森岡葉訳 アル…

【書評】「小澤征爾さんと、音楽について話をする 小澤征爾・村上春樹」(新潮『波』2014年7月号)

「らあ、らあ、らあ」−小澤征爾の言葉、村上春樹の音楽 あらためて言うまでもないが、音楽は言葉を越えた芸術である。オーケストラの指揮者のプローべ、室内楽の練習、教師のレッスン、その他あらゆるシーンで言葉を使ってコミュニケー…

【書評】「音楽と社会 バレンボイム/サイード」(朝日新聞朝刊 2013年7月7日)

音楽家を苛むパラドックス バレンボイム/サイード「音楽と社会」アラ・グゼリミアン(編) ピアノ演奏と文筆を兼ねる私は、音楽界ではモノ書きと思われ、出版界ではピアノ弾きと思われ、どちらにも立脚点のないあやうさを抱えながら仕…

【講評】「見た! 聴いた! 浜松国際ピアノコンクール」(ショパン 2013年1月号)

盛況と感動のうちに終了した浜松国際ピアノコンクール。海老彰子審査委員長になって、審査員、応募規定、選考方法なども変わり、やはり前回までとは変化した部分もあった。それらを含めて、コンクールオブザーバーとして、予選から本選ま…

【コンサート評】「名画の空間でゆかりの矢代作品を」(音楽の友 2012年12月号)

第128回を迎えた大原美術館ギャラリーコンサートで岡田博美のリサイタルを聴いた。何という贅沢な時間だったことだろう!ピアノは1901年製のべヒシュタイン。ヴィンテージ・ワインにも似た芳醇な音色。ピアノの横には、モネの『積…

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