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「はじめてサティを弾く 教える 十九世紀末の時代をよむ」(レッスンの友 1997年)

エリック・サティとその時代 青柳いづみこ(あおやぎ・いづみこ ピアニスト) 一八六六年に生まれたサティは、ドビュッシーの四歳年少、時代的には世紀末の作曲家にはいります。 けれども、この人は無名時代が長く、作品が世に出たの…

【連載】「3つのアラベスク—宮城道雄とドビュッシーをめぐる随筆(終) 第三回 水に憑かれた作曲家」(宮城会会報224号 2016年1月号)

宮城道雄の作品表をみると、水にちなんだ作品がとても多く、ついついドビュッシーを連想する。 名作『春の海』(一九二九)は、正月中旬に皇居でとりおこなわれる歌会始の御題「海辺巖」にもとづき、かつて訪れた瀬戸内海の島々を思い浮…

「3つのアラベスク—宮城道雄とドビュッシーをめぐる随筆 第二回 ジャンルを越えて」(宮城会会報223号 2015年9月)

「フランス印象派音楽と近代日本」という副題をもつ佐野仁美『ドビュッシーに魅せられた日本人』(昭和堂)は、明治以降の洋楽黎明期におけるフランス音楽受容を扱ったすぐれた評論である。 永井荷風、上田敏など文学者によるフランス音…

【インタビュー】「青柳いづみこ(ピアノ)&高橋悠治(ピアノ) ドビュッシーのエチュードの”新しさ”とは」(ぶらあぼ2015年8月号)

2018年の没後100年に向けて昨年からカウントダウンを始めた青柳いづみこのドビュッシー・シリーズ。毎年、公演する年の100年前にフォーカスするのが特徴で、今年は1915年。ドビュッシーとショパンを組み合わせたのが興味深…

「3つのアラベスク—宮城道雄とドビュッシーをめぐる随筆 第一回 東と西の出会い」(宮城会会報222号 2015年5月巻頭エッセイ)

明治以来、日本の作曲家は西洋の作曲家を手本に道を切り拓いていった。 黎明期の滝廉太郎(一八七九~一九〇三)はドイツに留学し、メンデルスゾーンが設立したライプツィヒ音楽院に学んだが、肺結核を患って帰国。二十三歳の若さで亡く…

【連載】「青柳いづみこの指先でおしゃべり 第7回 ドビュッシーと東洋の美術」(ぶらあぼ 2015年4月号)

芦屋に山村サロンという小さなスペースがある。ステージが能舞台で、背景には老松が描かれ、客席も能楽堂のようにコの字形になっている。 ドビュッシーのレクチャーコンサートを頼まれたので、せっかくだから東洋文化とのかかわりについ…

【文化講座】「文豪島崎藤村がパリで聴いたドビュッシー 講演要旨」(交詢雑誌 2015年2月号)

文豪島崎藤村がパリで聴いたドビュッシー(青柳) 公開講座講演(事業委員会関係事業) 「文化講座」(平成二十六年度−第二回−) 文豪島崎藤村がパリで聴いたドビュッシー (講演とピアノ演奏) 青柳いづみこ (ピアニスト・文筆…

『どこまでがドビュッシー?』出版記念レクチャーコンサートレポート(ショパン2015年3月号)

ドビュッシーをより深く知るレクチャーコンサート 1月31日(土)汐留ベヒシュタイン・サロンにて、青柳いづみこさんの新著『どこまでがドビュッシー?』出版記念のレクチャーコンサートが開催された。ピアノはドビュッシーが愛用した…

「ショパン-パリの異邦人」寄稿「ショパンにおけるパリ-パトスを包むエレガンス」(文藝別冊 2014年1月刊行)

フレデリック・ショパンは、一八一〇年三月にポーランドのジェラゾヴァ・ヴォラで生まれ、三一年九月末、二十一歳でパリに出てくる。深いかかわりをもったジョルジュ・サンドはじめ、ドラクロワ、バルザック、ハイネ、リスト、ベルリオー…

「ワーグナー・ハリケーン」(文学界 2013年4月号)

常識では計れないカリスマというのがいる。 今年生誕二百年を迎えたリヒャルト・ワーグナー(1813~83)はその一人だ。クラシック音楽界に突如として発生した巨大なハリケーンのような存在で、あっという聞に伝統的な作曲語法をな…

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