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◆書評、CD評
書評 『双子座ピアニストは二重人格?』
    /毎日新聞「今週の本棚」 2004年12月12日 朝刊号
 標題はハシャギすぎ。ピアニストでありエッセイストである著者が、自分のそうした二面性のたがいに照らしあう姿を楽しく語ったエッセイ集である。ドビュッシーとラヴェルとのちがい、ポリーニとミケランジェリの比較といった話題をとりあげると、ふつうの音楽批評家とはちがう、演奏家ならではの証明がなされていて興味ぶかい。

 著者の書いたドビュッシー論は、この作曲家の世紀末文学への傾倒を詳しく語るが、そういう著者にはドビュッシーは「音と言葉の表現領域の可能性とその限界について、とことん考えぬいた人」と見えてくる。ここに集められたエッセイ群が全体として示すのも、ピアノと文章という二面の活動の経験にもとづく「比較芸術論」だと言えそうだ。(水)
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