執筆・記事

「素顔のハイドシェック」(ムジカノーヴァ 2005年9月号)

2005年6月、フランスのピアニスト、エリック・ハイドシェックが来日し、各地で協奏曲を演奏したり、レクチャー・コンサートを開いたりした。 ハイドシェックというと、必ず経歴の最初にシャンパン王シャルル・エドシック家に生まれ…

【インタビュー】「人生流儀   ドビュッシーの光と影に自分重ね合わせ 美の理想を追う」(毎日新聞大阪版 2005年8月31日朝刊)文・奥田昭則(編集委員)

インクが匂い立つような刷り上ったばかりの本「ピアニストが見たピアニスト」(白水社)の帯に<現役のピアニストにして気鋭の作家が、心理面から技術面、時代の耳の変遷まで、6人の名演奏家(アルゲリッチやリヒテルら)の秘密を解きあ…

【巻頭随筆】「ショパンを聴きながら」(月刊『大阪人』2005年8月号)

今、仕事でSP時代の名ピアニストたちの弾くショパンばかり聴いている。 ファッションもボディコンが流行ったりHラインが流行ったりするように、ショパン演奏もそのときそのときでスタイルが変わってきた。 私の学生時代は、あんまり…

「ショパン弾きの系譜」(NHK〈スーパーピアノレッスン〉テキスト 2005年8月〜11月)

ショパン演奏の系統は、おおよそ5つに分けられるような気がします。 繊細・微妙なタッチで勝負する「エレガント派」(ピアノの詩人系など)、19世紀的な解釈をほどこす「デフォルメ派」(のーびたりちぢんだり系など)、正確無比なテ…

【巻頭随筆】「アルチストとアルチザナ」(文学界 2005年7月号)

「ピアノを弾くことは、アール(芸術)なんてご大層なものじゃない」、と、亡きピアノの師ピエール・バルビゼはしばしば言っていた。「ひとつひとつの音をどのように立ち上げるか、音階をどのようにむらなく弾くか。アルチザナ(職人)の…

【公演プログラム】「ルル~破滅の微笑み~」

ルル──水の象徴 北九州芸術劇場プロデュース 原作 F・ヴェデキント 構成・演出 白井晃 脚本 能祖将夫 今、どんなカレシとつきあっているか、一目瞭然でわかる女性がいる。 カレシの好みによってお嬢さま風になったりチーママ…

【書評】クリスチャン・ガイイ著「ある夜、クラブで」(すばる 2005年1月)

至福のとき 「ある夜、クラブで」クリスチャン・ガイイ著(野崎歓 訳) もし私がピアノをやめてしまって(私は、しょっちゅうピアノをやめている)十年たって、出張中に偶然はいったクラブで自分そっくりに弾く若いピアニストを見たら…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花(終)」(華道 2004年12月号)

アンデルセン『ある母親の物語』 アンデルセンの『ある母親の物語』は、読むたびに涙してしまう。ある冬の夜、幼い坊やの看病をしていた母親のもとに、死神が訪れる。彼は、母親がちょっとうとうとしたすきに坊やを連れ去った。 必死に…

【特集】「音楽に恋愛を聴く」(音楽の友 2004年12月号)

恋の喜びとエロスの充満──ドビュッシー《喜びの島》  ドビュッシーは、どちらかといえば暗い性格だった。最初の妻リリーは、ときおり陽気になることもあるが、彼の心の底には「哀しみ」があった、と回想している。 ドビュッシーの音…

【連載】「花々の想い…メルヘンと花 11」(華道 2004年11月号)

ジョン・キーツ「イザベラ あるいは、バジルの鉢」 ジェルメーヌ・タイユフェール(一八九二~一九八三)は、フランス六人組ただ一人の女性作曲家である。「狂乱の二十年代」のモダン・ガールで、ヴァイオリニストのジャック・ティボー…

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