執筆・記事 アーカイブ: 2013年

【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第5回 イェルク・デムス」(音遊人 2013年12月号)

ウィーン三羽烏の中で、亡くなったフリードリヒ・グルダはまぎれもなく天才だった。モーツァルトの作品で自由な装飾音を加えたり、ユーロ・ジャズふうの自作品でプログラムを組んだり、戦後の「新即物主義(楽譜に忠実に、作曲家の意図を…

【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第4回 井上二葉」(音遊人 2013年9月号)

井上二葉が毎年浜離宮朝日ホールで開いているリサイタルを聴いた。 昭和五(一九三〇年)シドニー生まれ(父は外交官だった人)で、芸大の前身の東京音楽学校出身だから、もう八十歳を超えているはず。しかし、彼女ほど年齢を重ねるごと…

「吊り出された記憶」三木卓(日本経済新聞 2013年7月29日夕刊)

ピアニストの青柳いづみこさんのエッセーを読んでいたら、ドウヴィ・エルリーという名前が突然でてきておどろいた。 ドウヴィ・エルリーは、ヴァイオリニストで、ぼくが学生時代にフランス若手の文化使節として来日、そのコンサートを聞…

【書評】「音楽と社会 バレンボイム/サイード」(朝日新聞朝刊 2013年7月7日)

音楽家を苛むパラドックス バレンボイム/サイード「音楽と社会」アラ・グゼリミアン(編) ピアノ演奏と文筆を兼ねる私は、音楽界ではモノ書きと思われ、出版界ではピアノ弾きと思われ、どちらにも立脚点のないあやうさを抱えながら仕…

【インタビュー】「ピアニスト アンリ・バルダ」(レコード芸術 2013年6月号)聞き手・青柳いづみこ

このインタビューは、2012年7月13日、浜離宮朝日ホールで聞かれたアンリ・バルダのリサイタルの翌日に行なわれたものである。『レコード芸術』では自分がインタビューされることも多いが、今回は私が話をきくほう。2008年紀尾…

【連載】「ヴィンテージ・ピアニストの魅力 第3回 アルド・チッコリーニ」(音遊人 2013年6月号)

長い間、私にとってチッコリーニは「よく弾くけれど面白くないピアニスト」だった。 典型的な「ジュー・ペルレ」系。音の粒がよくそろい、クリアな音色と明晰な解釈で曲の 構造を浮かびあがらせる。看板のサティ全集も、からんとしたク…

【記事】「村上春樹がつないだ小澤征爾と天才ジャズ・ピアニスト奇跡の共演 」(週刊文春 2013年5月16日号)

五月六日、京都大学で村上春樹氏(64)の「公開インタビュー」が行われた。 「河合隼雄物語賞・学芸賞」創設に際して開催されたもので、生前の河合氏と村上氏に深い親交があったことから実現。村上氏は五百人の聴衆を前に河合氏との思…

「音楽の力」(武蔵野音楽大学広報 TOMORROW 2013年4月号)

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「ワーグナー・ハリケーン」(文学界 2013年4月号)

常識では計れないカリスマというのがいる。 今年生誕二百年を迎えたリヒャルト・ワーグナー(1813~83)はその一人だ。クラシック音楽界に突如として発生した巨大なハリケーンのような存在で、あっという聞に伝統的な作曲語法をな…

音楽深遠「ドビュッシーと日本的感性」(丹波古陶館『紫明』第32号)

フランス近代の大作曲家クロード・ドビュッシー(1862~1918)は、ジャポニズムを採り入れた最初の西洋音楽家ということができる。 絵画の世界では、ゴッホやゴーギャンが浮世絵をモティーフに描き、印象派の画家たちは遠近法を…

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